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2006年 07月 09日
『黒と茶の幻想』 上下巻 恩田 陸
学生時代の友人同士でY島に来た男女4人。 船の中で、食事中に、巨大杉を目指し登山の途中も ひたすら話続ける。 やがて彼らの過去に暗い影を落とす“彼女” 消息不明の「梶原憂理」の話に・・・ 彼女はどこに行ったのか? 伏せられた過去には何があったのか? 4人は真相に近づいていく。 「Y島」って伏せられるけどあからさまに屋久島です。 J杉とかY杉ランドとか、それ意味あんのかと疑問に思いましたが 多分実際にないだろう「伝説の桜」があるからそうしたのかな。 「梶原憂理」は『麦の海に沈む果実』に出てくるので懐かしかった。 正直若い男女が4人だとずっと思ってたので 40手前の中年とあってちょっと萎えました。 女2人は子供がいるし。 この世で主婦の話ほどつまんないものは無いと思ってるので その点は心底ガックリ。 構成としては上下巻が4章に分かれていて それぞれ4人の視点で書かれています。 女視点はともかく男視点だと こんなモノの見方する男はいないだろっていう所が多々。 日ごろ男性作家モノばかり読んでるのでなんか変な感じでした。 4人の中で一番難儀な人間だと思ったのは「蒔生」 口数少なく、スマートな物腰で謎めいてて女にモテる男なのに 「誰にも自分を理解されたくない。理解できると思わないでほしい」 女房も子供も大切なはずなのに1人きりが一番幸せを感じる。 こういう人も居なくはないだろう。 ただ周りの人間はそうじゃないから生き辛いだろうなあ。 どうしようもない。ほっとくしかない人間。 4人の無駄話のうち、男でも女でも無い第3の性別が居た場合 世界はどうなるのか?って話題はなかなか面白かった。 そういう小説があってもいい気がする。 結局真相を全員が知る事無く終わるので 納得いかないような気がしないでもないけど 知らなくてもいい事もあるし妥当だったのかな。 っていうかこの後に及んで友達を欺く蒔生が腹立だしい。 面白いといえば面白いけどところどころ違和感のある話ではあった。 ただ読んでると確実に屋久島に行きたくなります。 例に漏れず私も散々ネットで調べちゃいました。 そういえば、これもある意味「孤島モノ」だな。
by gis-uk
| 2006-07-09 04:31
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