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2006年 06月 14日
『炎蛹 新宿鮫Ⅴ』 大沢 在昌
外国人娼婦の殺人事件が発生。 被害者の部屋を検証中だった鮫島の前に 植物防疫官の甲屋が現れ 日本にはいない害虫「フラメウス・フーパ」が この部屋の持ち主によって持ち込まれた可能性があることを 告げる。 放っておけば大被害をもたらす「フラメウス・フーパ」の 発見のため甲屋と行動を共にする事になるが・・・ いやー面白かった! 今回は「新宿鮫Ⅰ」に匹敵するくらい好きかもしれない。 その理由はなんと言っても、 今回ペアを組んだ植物防疫官・甲屋のおかげでしょう。 このおじさんがとてもナイスキャラで、鮫島警部といいコンビ。 警察官とはまた違う視線で事件を見る事が出来るので なかなかするどい意見を出して、捜査に一役買ってました。 鮫島はもとより灰掻き屋の吾妻といい甲屋といい、 自分の仕事に誇りを持って取り組んでいる人が 揃っていて清々しい気持ちになります。 読んでいていつも鮫島に果てしない魅力を感じるものの なんだか掴み切れない、言葉に出来ないなあと思っていたんですが 今回甲屋じいさんが答えをくれました。 「見かけは警官らしくないのは確かだが、あとはしごくまともだな」 そうなんですよ。普通なんですよ。 ある事情から単独行動が許されていたり、背広姿じゃなかったりするけど それ以外は、真面目で常識的な警察官なんだ。 『新宿鮫』のタイトルやイメージからやたらハードボイルドを想像するけど 別に1人で突っ走って犯人確保するようなアウトサイダーな警官ではない。 年下の彼女とはラブラブの割と普通の兄ちゃんなんだと。 居丈高になることも無く、言葉遣いもちゃんと敬語を使うし。 在日外国人の犯罪を追っていても、まともな仕事をしている外国人達の存在は 認めているし、日本の受け入れ態勢に疑問をもっていたりする。 つまり、鮫島は公正な考え方を持つ正義感の強い普通の警官。 が結論かな。とにかくサメの兄貴はカッコいいよ。 今回は、娼婦殺害事件やら連続放火事件やら、外国人同士の抗争やら 様々な事件が起きますが、一番の脅威はやっぱり虫の話。 あんな小さな虫が日本を食い荒らしてしまうなんて想像もつきませんでした。 奄美群島、小笠原諸島と沖縄全域のミカンコミバエの根絶までに 18年と50億円という恐ろしい時間と費用がかかったという甲屋の話は 衝撃的でした。農家の人達には死活問題でしょう。本当恐ろしい。 それと今回色んな裏の糸を引いてた犯人が 高飛びしてしまったので、これまた再登場の予感がします。 こういうのも初めてだな。楽しみだ。 そんな訳で5冊目までのランキングとしては 『新宿鮫』>(超えられない壁)>『炎蛹』>『毒猿』>『無間人形』>『屍蘭』 かな。『新宿鮫』はホモに犯されそうになって半泣きの鮫島警部が 最高にイカしてたのでこの位置は変わらないと思います。
by gis-uk
| 2006-06-14 01:02
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