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2007年 09月 13日
『葉桜の季節に君を想うということ』 歌野昌午
元探偵で「何でもやってやろう屋」を自称する成瀬将虎は、 同じフィットネスクラブに通う愛子に祖父が轢き逃げされた 事件を探ってほしいと依頼される。 彼女の祖父は生前、蓬莱倶楽部という会社に 悪質な霊感商法で高価な布団や水等を大量に 売りつけられていた。 元探偵とはいうものの、2年でやめてしまった成瀬は 素人同然。それでもわずかな手がかりから調査を始める。 そして同時期、線路への飛び込み自殺をしようとした 麻宮さくらと知り合って・・・ 2004年のこのミス1位。 もうちょい早く文庫になってくれると嬉しかったんですが。 やっぱり3年か。 トリックがアレ系なのは知っていたので、今までに読んだ ソレ系のミステリーを思い返しかなり注意しながら読んでました。 ソレ系はかなり好きで、いくつか読んでいるので さすがに分かるんじゃないかと思っていたんですがいやーダメでした。 まさかそういうトリックだったとは・・・ 思いもよらなすぎて、意味が分かった後も「わーすごい!」と いうよりは、「なるほどなあ」と感心することの方が多かった。 そう言われるとおかしいところあったよなあと。 こう書けばこういう風に想像するだろうっていう読む人の 想像力を利用して、仕掛けるわけですからスゴイよなあ。 ある意味、1行目から印象操作。 そうでなくても1行目は衝撃的だったというのに。 蓬莱倶楽部の謎を追う現在の話に、 ヤクザに内偵に入り込んでいた探偵時代と、PC教室の生徒である 老人から頼まれた娘の消息を追う2年前の話が時折はさまれ、 当然現在に繋がる何かがあるんだろうと予測するものの ちっとも接点が見えてこないので、結構イラつきました。 実際、ヤクザ惨殺死体の謎が明かされるのも最後の最後だし。 蓬莱倶楽部を調査しながらも、自殺をとめた麻宮さくらと 付き合い始めるんですが、彼女がまた口うるさいわ嫉妬深いわ プチストーカー気味だわでまったく魅力を感じませんでした。 成瀬はこの女のどこがいいんだ。 これで見目麗しければまだ納得がいくものの 実際にはそれどころか・・・ですからね。 麻宮さくらが彼に惚れるのは分かるような気もするんだ。 鍛え抜かれた体と、バイタリティ溢れる精神と、ちょっと傲慢な物言い。 男も憧れるチョイ悪的な成瀬はモテそうですよ。 私のイメージは松田優作でしたし。 名前もかっこいいしな。将虎。すげー強そう。 ピンチになっても軽口たたけるあたりも良いです。 「おまえ、何者?というか、誰に雇われた?」 「神」 「は?」 「神様が俺に言うんだよ、人の世の生き血をすすって 不埒な悪行三昧を繰り返す醜い浮世の鬼を退治してこいと」 「桃太郎侍かよっ」 まあ、きっちり突っ込んでくれる敵さんも偉いと思いますが。 まあそんな訳できっちり騙された訳ですが、このテのトリックは気づいてしまうと 非常にテンションが下がるので、うまく騙されてよかったなあって感じです。
by gis-uk
| 2007-09-13 02:06
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