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2006年 05月 22日
『退屈姫君伝』 米村圭伍
以前から気になっていたので見つけたときに まとめ買いしてしまいました。 何故読んだ事もない人の本をまとめ買いしたのか、 といえば表紙の力でしょうか。 「しゃばげ」シリーズのカバー装画を描かれている 柴田ゆうさんの絵ならば中も面白いに違いない、と。 まあ後から気付いたんですけど。 そして結果的に間違っていなかった。 陸奥磐内藩五十万石の国主・西条綱道の溺愛する末娘・めだか姫に 突然振って沸いた結婚話。 別嬪ながらいたずら好きで嫁入りなど当分先と思われていためだか姫は ショックを受けつつも二万5千石の弱小風見藩にお嫁入り。 したはいいけど参勤交代で夫とは離れ離れ。 退屈しのぎに城を抜け出し、藩の六不思議の謎解きなどに精を出すうちに 陰謀に巻き込まれ・・・ 実は本格的な時代モノが苦手なので こういうポップなノリに仕上げてある小説は大好きです。 宮部みゆきの「ぼんくら」とか畠山恵の「しゃばげ」シリーズとか。 今では分からない当時独特の呼び名や言い回しを巧く説明しつつ 堅苦しくなく落語を聴いてるかのような軽妙な語り口でとても読みやすい。 なので解説の落語家・立川志らくさんの意見には大いに納得致しました。 唯一予想外だったのが、結構エロエロだったことでしょうか。 なんていうか現代風では無いから気付くのが遅れるけど 考えてみると直接的な表現が多いというか。 たとえば、城下を探検中のめだか姫に絡んできた不良武士。 「おお、これは目の冥加」 「ほにほに。股ぐらに槍が生えてまいったぞ」 や、槍って・・・ 老女の諏訪の部屋から聞こえてくるセリフ。 「では天童さま、つぎはこれ。仏壇返しとやらをためしましょう」 「さあ、足はこのように。手はこうです。あれあれ、はずれてしもうた」 ちょっ・・・あんたら何してんの?? しかし仏壇返しとは随分罰アタリな名前ですね。 そのあたりだけは「しゃばげ」とかの気分で読んでると お茶吹きそうになるポイントです。 それ以外はめだか姫を筆頭にくノ一のお仙とか 冷飯食いの時羽直光とか登場人物も皆魅力的で ラストの大逆転劇も読んでてスッキリするいい話でした。 本当は時羽直光が主役の『風流冷飯伝』がシリーズ的に 先だったようで失敗したような気がしなくも無いですが まあ順次埋め合わせをして行こうと思います。
by gis-uk
| 2006-05-22 00:25
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